本学科在校生から受験生の皆さんへのメッセージです。
私たちの学科では,地震・洪水に見るように,生活に直接関わりかつ甚大な被害をもたらすものを,研究対象とする場面が多くあります.自然災害が急増するなかで,これからを防止・軽減する研究が,社会では必要とされています.私は将来,人々の生活を安全に守りかつより豊かにするために,何か大きなプロジェクトに携われるのではないかと考え,建設工学を専攻しました.
工学部がある桐生市は,山や森林,河川など自然が身近にあふれています.自然環境を対象に研究するシーンが多い私たちの学科にとって,とても研究しやすい状況にあると思います.また指導してくださる先生方もとても熱意をもって学生に接し,私ももっと知識を深めたいと考え修士課程に進みました.
研究テーマは「都市域における洪水氾濫過程の数値解析」です.近年の大規模な豪雨災害に見るように,河川堤防の破堤は市民生活にはかりしれない被害をもたらします.こうした現状を踏まえ,「ハザードマップ」などのソフト的対策は今後ますます必要になると考えられます.こうしたハザードマップ作成に必要な洪水氾濫シミュレーションを行って,浸水深や流速の特性を調べる研究をしています.この研究から得られる知識・技術を生かせるよう,将来構想としては,建設コンサルタントを目指したいと思います.
将来,自分がどんな職業に就くかを決められるのは,自分自身です.私も進学する際には選択にとても悩みました.そこで,少しでも興味のあるものは徹底的に調べてみることにしたのです.調べる過程で,初めて概要がわかるものや,興味が深まっていくものに出合えます.こうして選択したものなら,入学してから後悔することもないと思います.是非,自らの意思で進路のために動いてください.
(在学時のインタビューより)