本コース(旧建設工学科および旧社会環境デザイン工学科)卒業生が社会に出て、どんな仕事をしているのかを紹介します。
私は今、建設局河川部計画課で神田川流域の河川計画の仕事に従事しています。
都市河川の多くは日ごろ水の少ない穏やかな川ですが、ひとたび大雨が降ると急激に水位が上がり、今までに幾度となく浸水被害をもたらしてきました。一方で、都市河川は都会に残された貴重な水辺であり、そこに働く人々にとってオアシス的な存在でもあります。できるだけ早く治水安全度を上げるとともに、親しみと賑わいのある美しい水辺の創出を目指して、様々な可能性を模索しています。
都市部における河川事業はまさに都市工学と河川工学の融合です。相手は人工構造物であり、自然でもあります。そこには多種多様な可能性が秘められています。必要なのは、あらゆる角度から物事を捉え、解決策を探っていくこと。私はその方法論を大学での研究活動を通じて身に付けてきたと感じています。
群馬大学は学生と先生方との距離が近いように感じます。それは決して馴れ合いということではなく、教育、研究活動に熱心な先生方が親身になって学生を見守り、学生がそれに応えるという信頼関係のうえに研究室が成り立っているということだと思います。
また比較的学生数が少ないのも特徴の一つだと思います。教育面ではきめ細かい指導がなされますし、友人関係もより深い関係が築けるように思います。私にとって、この学び舎で出会った友人たちは一生の宝ですし、ここで過ごした6年間は大切な思い出です。
工学部のある桐生は、自然豊かな織物工業の街。至る所にレンガ造りの倉庫や工場が残っており、ちょっとノスタルジックで、とても絵になります。学生時代はよく一眼レフを片手に被写体を探して散歩したものです。研究のフィールドとしても、人生勉強のフィールドとしても、もってこいではないでしょうか。今ならJABEE制度で技術士1次試験免除も付いてきますしね。