本コース(旧建設工学科および旧社会環境デザイン工学科)卒業生が社会に出て、どんな仕事をしているのかを紹介します。
とても単純ですが,地図に残る仕事を現場でしたいというのが,この分野に進んだ理由です.幼少時代,地元の青函トンネルに大きな感銘を受け,もっと大きなものを造って地図に残したい,多くの人の目にとまるものを造りたいと考えました.
そんなチャンスをつかめそうなのが,この会社でした.現在はJR大塚駅改良工事に携わっています.鉄道工事または軌道近接工事であるため,時間制限が厳しく,かつその作業も成功して当然,失敗は運行事故につながりますから,気の抜けない日々が続いています.都市土木は他の工種に比べ,非常に特殊な部分があります.その分,自分の思い描いたような作業が進み,無事仕事が終わったときの安堵感は,大きな喜びでもあります.
大学では「時系列振動解析を用いた出水期における河川シミュレーション」が研究テーマでした.土木研究の中で前例がなく,最初は壁に当たってばかりでしたが,産官学連携で研究を進め,何とか論文という形にして学会発表ができたことを,とてもうれしく思っています.研究データ採取のために,大雨・台風時に後輩や先生とずぶ濡れになりながら,橋の上で観測を行ったこと,解析プログラムを先生と二人で考えながら作っていった毎日も,忘れられない思い出です.
群馬大学では,学友同士そして学生と教官の距離がとても近いと感じました.学生数が多すぎないことも,その要因なのでしょうが,研究室では先生方は学生の考えていることを吸い上げて,やってみなさいと応援してくださいます.ほかの研究室の先生にも,親身に目をかけていただきました.
社会に出てまず求められるのは勉学の力ではなく,社会人としての自分らしさを表現する力だと考えます.群馬大学はそうした個人の力を伸ばせる大学だと私は思います.