首都東京の背後地域である群馬県という地理的特性を活かした研究を対象としています。具体的には、首都圏流域の上流部に位置することから洪水時危機管理や、首都直下型地震などで東京やその近郊が被災した場合の支援や応急対応に関する研究が挙げられます。

平常時における社会的対応によって、災害による被害を軽減するための方策を主要な研究テーマの一つとしています。これは、他の防災に関する研究センターが被災後 対応の防災を中心としていることに比して、本研究センターの特色となっています。

災害による犠牲者ゼロを実現するための防災対策のあり方について、シミュレーション分析などを用いた検討を行っています。また、検討した防災対策を適切に運用するための行政のあり方や地域住民への周知などを対象とした研究に取り組んでいます。

災害による人的被害を減らすためには、多くの人が災害に対する正しい知識を身につけて、有事に適切な対応をとることができる住民となる必要があります。本センターでは、効果的な防災教育に対する研究を行うとともに、実際の地域を対象に成果を活用した多くの取り組みを実施しています。

実際に災害犠牲者を減らすためには、研究成果が一般に広く普及していく必要があります。本センターでは、ハザード現象や被害想定、防災対策などの研究成果を分かりやすく表現し、活用を促進することを目指したコンテンツ開発を行っています。

防災対策の検討や防災教育での活用を目的に、洪水や津波、地震などのハザード現象に加えて、行政からの災害情報の伝達状況や住民の避難行動など、災害時における社会的な対応行動までを含む災害時の地域状況を総合的に表現するシミュレーション技術などを開発しています。