本コース(旧建設工学科および旧社会環境デザイン工学科)卒業生が社会に出て、どんな仕事をしているのかを紹介します。
活躍する卒業生たち
活躍する卒業生たち

現在の会社に入社して以来、建設部門で、鉄道の改良工事、整備新幹線、新駅、自由通路橋上駅や立体交差等の計画、協議、設計、発注、現場管理、調査、技術開発等の仕事に携わってきました。鉄道工事は、鉄道を利用する多くのお客様がより便利になる様に、社内の運輸、営業、グループ会社等の人々がより使いやすくなる様に、計画する必要があります。また、これらのプロジェクトは、土木、軌道、建築、機械、電力、信号通信等、実に多くの系統の人たちとの調整と連携が必要で、多くの制約条件の下で施工する場合が殆どです。苦労も沢山あるかわりにプロジェクト完了時の感動もひとしおで、嬉しくてじんわり涙が出ることもあります。やり甲斐がある仕事に就くことができたことに感謝しています。
学生時代は、新幹線通勤者の類型化とその特質について、先生にご指導頂きながら取組んでいました。これは平成になったばかりの当時増え始めていた東京100km圏から都心への新幹線通勤・通学者について調査し、分析したものです。研究室の仲間に協力してもらい、手も凍える夜明け前から駅で何時間も調査票を配布したことが懐かしく思い出されます。
群馬大学は、1学科の学生数もそんなに多くないため、先生と学生が近く、お互いに顔がわかり、アットホームな雰囲気で、勉強や遊びで相談に乗っていただいた記憶があります。卒業後も、研究や学会発表等で交流があったり、直接ではありませんが会社の委員会等で恩師の先生に委員として入って頂いていたり、採用や、JABEE認定でお邪魔したりと大変御世話になっています。
そう言えば、卒業式で先生が言われた言葉に「この大学時代に「どう学ぶか」ということを学べた方は幸いです」というのがありました。その通りだなあとしみじみ感じます。社会人になって大学時代の授業や研究がそのまま仕事で生かせる事はまずありません。結果として、大学の授業や研究、部活等に取組んだ経験を通じて、行き当たった「課題」をどう解決するかといった「問題解決能力」や、「物ごとの学習方法」、「仲間とのコミュニケーションの方法」、「リーダシップ」、「覚悟」といったことを学ぶのです。しかも貴重な僅か数年です。自ら痛感して反省していますが、究めたい目標を具体的にイメージして必死に取組まないと、これらを学ぶ所まで到りません。自分が究めたい世界でトップの人にも是非とも触れて意見や考え方を聞いてみるべきです。私が言うのは大変僭越ですが、母校の学生の皆さまの充実した学生生活と社会に出られてからの御活躍を楽しみにしています。